イノビオ社によるDNAコード・モノクローナル抗体 (dMAb™) プラットフォーム、有望なデータ、特許、助成金を取得して進歩する


イノビオのdMAb技術に対し、米国で2件の特許が新発行

イノビオ、dMAb開発とdMAbデリバリー用の次世代の臨床デバイスをサポートするために、ゲイツ財団から220万ドルの助成金を取得

ペンシルベニア州プリマス・ミーティング発, Oct. 17, 2018 (GLOBE NEWSWIRE) -- イノビオ・ファーマシューティカルズ (Inovio Pharmaceuticals, Inc.、NASDAQ:INO) は本日、DNAコード化モノクローナル抗体技術 (dMAb™) に対して、米国の最初の2件の特許を取得したこと、およびdMAbプラットフォームと新しい臨床デリバリーデバイスの開発を進めるためにビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団 (Bill & Melinda Gates Foundation) から220万ドル (約2億5,000万円) の助成金を取得したことを発表した。

イノビオのdMAb知的財産に対する米国特許保護により、この革新的な技術を独占的に使用できるようになる。イノビオのdMAbプラットフォームに対する追加のサポートとして、イノビオのdMAbプラットフォームを進化させ、次世代の臨床DNAデリバリーデバイスの開発をサポートするために、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団から220万ドルの投資を受けた。イノビオのdMAbは、世界的な新たなウイルスの脅威に迅速に対応し、ワクチンの重要な限界に対処するために高い適用性を持っている。

イノビオでは、前臨床試験で優先的な病原体を標的とするdMAbコンストラクトの設計と試験に、ゲイツ財団の助成金を活用する予定である。また、この資金は、dMAbの発現を増強するためのイノビオの革新的なDNAデリバリー技術をさらに発展させ、診療所やリソースの少ない状況においても使いやすくするために役立つ。

従来のモノクローナル抗体は医薬品販売で年間500億ドル (約5兆6,000億円) 以上を占め、イノビオのdMAb製品は合成設計と患者内での生成により、このクラスを改善できる可能性がある。DNAプラスミドによって提供される遺伝子の指示が体内に直接提供されると、患者自身の細胞が治療用抗体物質またはdMAbを製造する「工場」として機能できる可能性がある。

イノビオの研究開発担当シニアバイスプレジデントであるローレント・ヒューモー博士 (Laurent Humeau, Ph.D.) は次のように述べている。「ゲイツ財団に、イノビオが世界の健康を守り、向上させる役割についてご理解いただき、イノビオの革新的な技術に投資していただいたことに感謝いたします。前臨床試験の有望なデータと、dMAbプラットフォームに対するパートナーや提携企業からのサポートと資金調達の拡大が引き続き見られます。今後数カ月間で、初の臨床用dMAb候補をヒトでの初回試験に進め、癌や感染症を標的とするdMAb製品をさらに進歩させるために、追加のパートナーシップを得ることを期待しています。」

モノクローナル抗体療法は医学に革命をもたらしているが、生産が難しく高価であるため、ほとんどの発展途上国では手の届かない治療となっている。イノビオのdMAbは、伝染病の流行に対応して迅速に設計およびスケールアップすることが可能であり、コールドチェーンの保管・輸送が必要な従来のワクチンとは異なり、室温で安定しているという長所があるため、ワクチンの重大な限界を解決できる可能性がある。イノビオのdMAbは、ウイルスに対する保護を開始するのに数日かかる従来のワクチンとは異なり、迅速に保護を提供できる可能性があり、ウイルス培養の必要性をなくし、dMAb保護の組み合わせを容易にし、ワクチン抗原の特異性マッチングを毎年実施する必要をなくし、同時に伝染病予防のための従来のタンパク質モノクローナル抗体 (mAb) に関連するコスト面と生産面での制限も軽減できる可能性がある。

イノビオは、いくつかの主要なマイルストーンを達成し、癌と感染症のdMAbフランチャイズを進歩させている。イノビオは最近、権威ある医学誌である「キャンサー・リサーチ (Cancer Research) 」に報告されているように、免疫チェックポイント分子CTLA-4を標的とするdMAbの動物実験に成功したことを発表した。この画期的な前臨床試験では、マウスCTLA-4タンパク質を標的とする高度に最適化されたdMAbをマウスの体内で強く発現させ、腫瘍を縮小させられることを実証した。さらに重要な展開として、抗ヒトCTLA-4抗体イピリムマブ (ヤーボイ (YERVOY®)) およびトレメリムマブに対するイノビオのdMAbコンストラクトが、マウスで高い発現レベル (それぞれ約85µg/mlおよび58µg/ml) を達成した。これらのdMAbは、1年以上にわたり15µg/mlを超える血清濃度の長期的発現を維持した。

医学誌「キャンサー・イムノロジー、イムノセラピー (Cancer Immunology, Immunotherapy) 」の最近の記事では、前立腺特異的膜抗原 (PSMA) に対するdMAbコンストラクトが、前臨床動物モデルで前立腺腫瘍を縮小するモノクローナル抗体を産生した様子について詳述されている。これは、癌標的に対する新しいモノクローナル抗体ベースの治療法を開発するためにイノビオのdMAb技術を使用した初の研究であったため、特に重要であった。イノビオは以前、インフルエンザ、デング熱、チクングニヤ、HIVなどの複数のウイルス標的を治療するdMAb製品候補の能力を立証した数本の論文を発表している。

イノビオのDNAベースのモノクローナル抗体プラットフォームについて
従来のモノクローナル抗体は、体外のバイオリアクター内で製造され、一般的に高価で大規模な製造施設の開発および労力のかかる生産が必要とされる。イノビオの革新的なdMAb技術は、簡素化された設計、迅速な開発、製品の安定性、製造および利用の容易性、費用対効果の点でこれらの限界を克服し、多様な疾病を治療する新しい方法を提供できる可能性を秘めている。イノビオのdMAb技術でのもう一つの重要な進歩は、所望のモノクローナル抗体のために最適化された遺伝子が、費用対効果が非常に高く、極めてスケールアップしやすい発酵技術を用いて生産されるDNAプラスミドでコードされることである。これらのプラスミドは、エレクトロポレーションを用いて体内の細胞に直接送達され、コードされたモノクローナル抗体がこれらの細胞によって直接産生される。以前に発表された研究は、HIVウイルスを標的とする高度に最適化されたDNAベースのモノクローナル抗体を単回投与したところ、マウスの血流で抗体が高濃度で発現したことを示した。イノビオも同様に、インフルエンザ、エボラ、チクングニヤ、およびデング熱という致命的な問題に対し、dMAb製品が動物を保護したデータを報告している。イノビオのエボラdMAb (Ebola dMAb™) 製品は、国防高等研究計画局 (Defense Advanced Research Projects Agency: DARPA) の助成を受けて開発されている。

イノビオ・ファーマシューティカルズについて
イノビオ・ファーマシューティカルズ (Inovio Pharmaceuticals, Inc.) は、癌および感染症の治療法を変貌させるDNA免疫療法の発見、開発、および商業化に特化している後期バイオテクノロジー企業である。イノビオ独自のプラットフォームテクノロジーは、標的疾患に対する強力な免疫応答を活性化するために、次世代の抗原シークエンシングとDNAデリバリーを適用している。この技術は体内のみで機能し、標的である癌および病原体に対する頑強かつ完全な機能性を備えたT細胞および抗体反応を一貫して活性化することが立証されている。イノビオは、当該の臨床結果をもたらすことができるキラー能力を持つT細胞の生成を報告している唯一の免疫療法専門企業である。イノビオの最も進歩した臨床プログラムである「VGX-3100」では、HPV関連の子宮頸部前癌の治療の第3相臨床試験を実施中である。また、頭頸部癌、膀胱癌、膠芽腫を標的とする第2相段階にある癌免疫治療プログラム、B型肝炎、ジカ、エボラ、MERS、HIVのプラットフォーム開発プログラムも開発中である。パートナーや提携組織には、メッドイミューン (MedImmune)、リジェネロン (Regenero)、ロシュ/ジェネンテック (Roche/Genentech)、アポロバイオ・コーポレーション (ApolloBio Corporation)、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団 (The Bill & Melinda Gates Foundation)、ウィスター・インスティテュート (The Wistar Institute)、ペンシルべニア大学 (University of Pennsylvania)、パーカーがん免疫療法研究所 (Parker Institute for Cancer Immunotherapy)、CEPI、DARPA、ジーンワン・ライフ・サイエンス (GeneOne Life Science)、プラムライン・ライフ・サイエンシズ (Plumbline Life Sciences)、ドレクセル大学 (Drexel University)、NIH、HIVワクチン臨床試験ネットワーク (HIV Vaccines Trial Network)、米国国立がん研究所 (National Cancer Institute)、米軍HIV研究プログラム (U.S. Military HIV Research Program)、およびラヴァル大学 (Laval University) が含まれる。詳しくは、www.inovio.comを閲覧されたい。

本プレスリリースには、エレクトロポレーションに基づく薬剤および遺伝子デリバリー技術およびDNAワクチンの開発計画、臨床試験の開始計画および実施およびそれらの臨床試験のデータの入手とタイミングを含めた研究開発プログラムについてのイノビオ社の期待、およびパートナーシップについての同社の計画および期待を含めた、同社の事業に関連する将来の見通しに関する記述が含まれている。実際の出来事や結果は、前臨床試験、臨床試験および製品開発プログラムに内在する不確実性、デリバリーメカニズムとしてのエレクトロポレーション技術の安全性および有効性を実証する取り組みまたは利用可能なDNAワクチンを開発する取り組みにおける継続的な研究および調査をサポートするための資金の可用性、シンコン (SynCon®) アクティブ免疫療法およびワクチン製品のパイプラインをサポートする同社の能力、同社がライセンスする製品の開発および商業的マイルストーンおよび製品の売り上げを達成し同社に将来の支払いや印税をもたらす同社の提携組織の能力、同社の資本資源が十分であるかどうか、同社または提携組織が開発しようとしている療法や治療よりも有効性が高いかまたは費用対効果が優れた代替治療を含めた、同社または提携企業が標的としている疾病の代替療法・治療の可用性または潜在的な可用性、製造物責任にまつわる問題、特許にまつわる問題および特許またはそのライセンスが他者による対象技術の使用に対して有意義な保護を提供するかどうか、しかる所有権が執行可能であるかどうかおよび防御可能であるか、または他者の権利の侵害または侵害の主張の対象になるかどうか、および無効であるという主張に有効な抗弁を行えるかどうか、およびそれらの告訴、保護、防御に必要とされる資金やその他の重要なリソースを配分できるかどうか、企業支出の水準、企業またはその他のパートナーや提携組織による同社の技術の評価、資本市場の状況、医療についての政府の法案の影響、および20171231日に終了した年度についてのフォーム10-Kの年次報告書、2018630日に終了した四半期についてのフォーム10-Qの四半期報告書、およびその他随時行われる規制上の提出書類に記載されているその他の要因を含めた様々な理由により、本書に記載されている予想とは異なる場合がある。同社のパイプラインになるいずれの製品候補も、開発、製造、または商品化に成功するという保証はなく、臨床試験の最終結果がライセンス対象製品の販売に必要な規制当局の承認を支持するものとなるという保証はなく、本書で提供される将来の見通しについての情報が正確であることが立証されるという保証もない。将来の見通しに関する記述は、本リリースの時点のみについて述べたものであり、法律で義務付けられている場合を除いて、これらの記述を更新または改訂する義務は一切負わない。

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イノビオ (Inovio)、ジェフ・リチャードソン (Jeff Richardson)、267-440-4211、jrichardson@inovio.com