アビオメッドのインペラ (Abiomed Impella®) 療法、心臓発作、心臓手術後の心原性ショックでFDAの承認を取得

左心ポンプ「インペラ」ファミリー全製品が、心臓回復の目的でFDAの承認を取得


米国マサチューセッツ州ダンヴァース発 , April 09, 2016 (GLOBE NEWSWIRE) -- 画期的な心臓サポートテクノロジーのリーダー的プロバイダーであるアビオメッド (Abiomed, Inc、NASDAQ:ABMD) は本日、インペラ2.5 (Impella 2.5™)、インペラCP (Impella CP®)、インペラ5.0 (Impella 5.0™)、インペラLD (Impella LD™) 心臓ポンプに対して、発生中の心原性ショックの治療を行う用途のために、米国食品医薬品局 (FDA) から市販前承認 (PMA) を取得したことを発表した。この状況において、インペラ心臓ポンプは患者のヘモダイナミクスを安定させ、左心室の負担を取り除き、末端臓器に血液を潅流させ、心臓自体が回復できるようにする。この最新の承認は、インペラ2.5がハイリスク経皮的冠動脈インターベンション (PCI)、又はプロテクテッドPCI (Protected PCI™) のために米国食品医薬品局から2015年3月に受けた適応症指定に付け加えられている。

この承認により、心原性ショックの適応症において安全かつ有効であるとしてFDAからの承認を得た、最初かつ唯一の経皮的臨時心室サポート装置となる。詳細は以下のとおり。

インペラ2.5 (Impella 2.5)、インペラCP (Impella CP)、インペラ5.0 (Impella 5.0)、インペラLD (Impella LD) カテーテルは、自動インペラ・コントローラーコンソールと併用し、短期使用 (インペラ2.5及びインペラCPは4日以下、インペラ5.0及びインペラLDは6日以下) 目的で、急性心筋梗塞 (AMI) 又は開心術の直後 (48時間以下) に、最適な医療管理及び従来の療法 (大動脈内バルーンポンプの使用・不使用にかかわらず) に反応しない左心室機能不全のために発生している心原性ショックの治療に適応している。インペラ・システム療法は、心臓が回復できるようにし、残余している心筋機能の早期評価を行えるようにするために、心室の負担を軽減し、循環をサポートすることを意図している。

同製品の添付文書では、予想外の状況が起きた場合に、インペラ2.5、インペラCP、インペラ5.0、インペラLDを4~6日の予定期間を超えて留置しておくよう臨床的に決めることができる余地が残されている。

インペラ製品では、PCI処置前又は処置中に患者のヘモダイナミクスを安定化し、同時に心臓の負担を取り除くという独自の機能を提供し、心筋を休ませることにより本来の機能が回復する機会を与える。心臓の回復は患者の生活の質のための最善のオプションであり、数件の臨床論文で論じられているとおり、医療制度のコスト節減にも効果がある1,2,3

心原性ショックは、心臓が突然、不可欠な臓器に十分な血液と酸素を送る能力を失う、命に危険を及ぼす病態である。この承認については、心原性ショックは、一般的に心筋の衰弱又は傷害のために、心臓発作や急性心筋梗塞 (AMI) 又は心肺バイパス術中又はその後に発生する。医療技術、クリティカルケアのガイドラインやインターベンション手法の進歩にもかかわらず、AMI心原性ショックや心臓切開後心原性ショック (PCCS) は死亡率が高く、米国では近年ゆっくりではあるが一貫して増加してきている。

ヘンリー・フォード病院 (Henry Ford Hospital) の構造的心疾患センター (Center for Structural Heart Disease) の医療ディレクター、医学博士ウィリアム・オニール (William O'Neill, M.D.) 氏は「重篤な心臓病患者の治療オプションには限りがあり、死亡率が高く、臨床医は効果的に治療を行うために教育や新しい施策を求めてきました。この承認により、心臓血管分野全体における新基準を打ち立てることになります。インペラ心臓ポンプは、迅速かつ効果的な治療を必要としてハイリスク患者に経皮式でヘモダイナミック安定を提供し、心臓への負担を取り除き、末梢臓器に血液潅流を提供し、最終的には本来の心臓機能を回復する機会を持たせることができます」と述べている。

アビオメッドの社長、会長、CEOであるマイケル・R・ミノーグ (Michael R. Minogue) 氏は「アビオメッドは、過去15年間にわたる循環サポートと臨床適用についてのリサーチにおける、お客さま、医師、看護師、科学者、規制機関の担当者、社員の皆様のご協力に対してお礼申し上げます。この米国食品医薬品局 (FDA)承認は、心臓病治療における重要なマイルストーンです。心筋回復の新しい医療分野が発足しました。現在、AMI心原性ショック患者は心臓専門病院の患者の中でも死亡率が最大レベルですが、アビオメッドで治療を受けているのはほんの5%程度となっています。明日は、アビオメッドがお客さまに情報を提供して直接のパートナーシップを結び、本来の心臓の回復に注目した適切なプロトコルを確立して患者の結果を改善することができます」と語っている。

米国食品医薬品局 (FDA) 承認をサポートするアビオメッドのデータ

市販前承認 (PMA) をサポートするために米国食品医薬品局 (FDA) に提出されたデータには、RECOVER 1治験及び米国インペラ・レジストリー (cVAD Registry™) の415人の患者の分析、及び17件の臨床試験においてインペラで治療を受けた692人の患者を含めたインペラ文献調査が含まれている。安全性分析では、米国における7年間にわたるインペラの使用経験で築かれた米国食品医薬品局 (FDA) の医療機器報告制度 (「MDR」) データベースを使用して、インペラで治療を受けた2万4千人の患者のレビューを行った。

さらに同社は、実地インペラcVADレジストリーのインペラ使用患者と、アビオメッドAB5000/BVS 5000レジストリーの同一の患者グループを比較したベンチマーク分析も提供した。アビオメッドBVS 5000製品は、83人の患者で構成された市販前承認 (PMA) 治験に基づき1991年に米国食品医薬品局 (FDA) から承認を受けた初の心室補助装置であった。2003年にはAB5000ベントリクル (AB5000 Ventricle) が米国食品医薬品局 (FDA) の承認を受けており、これにも60人の患者で構成された市販前承認 (PMA) 治験が含まれていた。

この承認では、このベンチマーク分析のデータソースは、当初心臓回復のために承認を受けたAB5000及びBVS 5000装置が使用された2,152人の患者で構成されたレジストリー (「AB/BVS Registry」) であった。米国食品医薬品局 (FDA) が審査した分析は、同一の適応症に対してAB5000が使用された204人の患者が対象となっていた。この分析は、これらの患者においてインペラを使用した場合に結果が顕著に改善することを立証した。

同社は、心原性ショック患者における循環サポートについて米国食品医薬品局 (FDA) に提出されたこれまでで最も包括的なレビューであると考えている。

  1. Maini B, Gregory D, Scotti DJ, Buyantseva L. Percutaneous cardiac assist devices compared with surgical hemodynamic support alternatives: Cost-Effectiveness in the Emergent Setting.Catheter Cardiovasc Interv.2014 May 1;83(6):E183-92.
  2. Cheung A, Danter M, Gregory D. TCT-385 Comparative Economic Outcomes in Cardiogenic Shock Patients Managed with the Minimally Invasive Impella or Extracorporeal Life Support.J Am Coll Cardiol.2012;60(17_S):. doi:10.1016/j.jacc.2012.08.413.
  3. Gregory D, Scotti DJ, de Lissovoy G, Palacios I, Dixon, Maini B, O'Neill W. A value-based analysis of hemodynamic support strategies for high-risk heart failure patients undergoing a percutaneous coronary intervention.Am Health Drug Benefits.2013 Mar;6(2):88-99


インペラについて
インペラ2.5 (Impella 2.5) は、2015年3月にハイリスクPCIの用途で米国食品医薬品局 (FDA)から市販前承認 (PMA)承認を取得し、臨床ガイドラインでサポートされ、複数の適応症に対してメディケア・メディケイドサービスセンター (Centers for Medicare & Medicaid Services) からICD-9-CMコード37.68で還元対象となっている。インペラRP (Impella RP®) 機器は2015年1月に人道的機器免除 (Humanitarian Device Exemption、HDE) 承認を受けた。インペラ2.5 (Impella 2.5)、インペラCP (Impella CP)、インペラ5.0 (Impella 5.0)、インペラLD (Impella LD)、インペラRP (Impella RP) で構成されるインペラ製品ポートフォリオは、米国で3万5千人にのぼる患者をサポートしてきた。

ABIOMEDのロゴ、ABIOMEDImpellaImpella CPImpella RPは米国及び一部の外国においてアビオメッド (Abiomed, Inc.) の登録商標である。Impella 2.5Impella 5.0Impella LDProtected PCIは、アビオメッド (Abiomed, Inc.) の商標である。

アビオメッドについて
米国マサチューセッツ州ダンヴァースに本社を構えるアビオメッド (Abiomed, Inc.) は、循環サポート医療機器のリーダー地位にあるプロバイダーである。同社の製品は、血流改善及び/又は心臓のポンプ機能を代行することで心臓を休ませるよう設計されている。詳しい情報は、以下のウェブサイトを参照のこと:www.abiomed.com 

将来の見通しについての記述
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