米国におけるmba取得者の給与、過去最高を達成

MBA卒業生は、採用市場全体で引き続きより高い報酬を実現


バージニア州レストン発, May 28, 2019 (GLOBE NEWSWIRE) --  一流大学院ビジネススクールの世界的な団体である経営学修士課程入学審査協議会 (Graduate Management Admission Council: GMAC) は、MBAキャリアサービスおよび雇用者アライアンス (MBA Career Services & Employer Alliance)、および欧州経営開発財団 (European Foundation for Management Development: EFMD) との提携により、45カ国におよぶ1,200社以上の雇用主を対象とした年次企業求人担当者調査 (Corporate Recruiters Survey) の結果を基にした「ビジネススクール雇用報告書 (Business School Hiring Report) 」を発表した。この報告書には、現在の市場とMBAおよびビジネス修士課程の卒業者の雇用動向についての洞察が記載されている。

特に米国でビジネスの上級学位を取得した最近の卒業生は、多額の初任給を獲得している。米国の雇用主が2019年に新卒MBA取得者の採用で予定している基本初任給は年俸115,000米ドル (約1,260万円) であり、学士号取得の新卒採用者の平均年俸 (55,000米ドル、約600万円) の2倍以上となっている。これは、インフレ調整後の過去最高額である。米国の雇用主を産業別に見ると、MBA取得者の平均初任給は、コンサルティング (135,000米ドル、約1,480万円) および財務 / 会計 (125,000米ドル、約1,370万円) で最高である。

GMACのプレジデント兼最高経営責任者 (CEO) であるサンギート・チョウフラ (Sangeet Chowfla) は次のように述べている。「雇用主が、MBAとビジネス修士号卒業生の採用に高い価値を見いだしているのは明らかです。入学志望者の希望地域には大きな変動が見られますが、ビジネスの上級学位の価値についての雇用主と卒業生の両方の見解には変わりが見られません。」

全体として、大多数の雇用主は2019年にMBA取得者の初任給を引き上げる予定であり (56%)、アジア太平洋地域では雇用主の63%、米国では雇用主の56%、欧州では雇用主の49%が引き上げを予定している。年間平均基本初任給は、世界の地域によってかなり大きく異なる。欧州企業では今年のMBA新卒者の初任給として95,000米ドル (約1,040万円) を予定しており、アジア太平洋地域の企業の平均は45,000米ドル (約490万円) である。

米国企業の外国人採用予定は昨年と同様であるが、最近のH-1B規則の変更により、2020年の採用にプラスの影響が生じる可能性がある。

2019年には、米国の雇用者の48%が外国人応募者の採用を予定しているか、または採用する意思を持っている。この割合は、2018年の47%からほぼ横這い、2017年の55%から減少している。今年の調査は、4月1日に最近のH-1B規則が正式に変更された以前の、2月と3月に行われた。この規則変更により、米国の高等教育機関で上級学位を取得した外国人卒業生が、学士号を取得した卒業生よりも有利に扱われることになる。

チョウフラは次のように付け加えている。「近年、米国のビザ政策の行き先について不透明感があり、外国人雇用や応募の動向に影響を及ぼしていました。この規則変更により、米国への留学生の流入と雇用機会の両方にどの程度のプラスの影響に及ぶかについて、関心を持って見守っていきたいと思います。」

雇用主のMBA取得者の採用計画は引き続き堅調であるが、2年連続で和らいでいる。

MBA取得者の採用見込みは過去の傾向と比較して引き続き堅調であるが、MBA取得者の採用を予定している雇用主の割合は、全体的に見ると2年連続で減少している。米国の雇用主では、2019年にMBA取得者の採用を予定しているのは77%であり、2年連続で減少している。貿易戦争の進展と関税引上げに関連する懸念が雇用主の計画に影響する可能性があることから、調査に応じた米国企業のうち、今年成長・拡大を予定している企業の割合は66%であり、昨年の69%と比べて僅かに減少している。

アジア太平洋地域では、10社中9社 (87%) が2019年にMBA取得者を採用する予定であり、昨年の90%と比較して若干減少している。2019年には、欧州企業の10社中7社 (69%) がMBAを採用する予定であり、これは2018年の予測 (64%) から増加している。

その他の国際的な採用動向とその決定要因

米国企業では控えめな傾向が続く中、アジア太平洋地域および欧州の企業では、外国人の採用が増加している。欧州およびアジア太平洋地域の企業のそれぞれ71%および69%は、2019年に外国人応募者を採用する予定であるか、または採用する意思があり、いずれも近年以来増加している。

外国人を雇用しない理由は世界各地で異なっている。米国の雇用主は、政策 / 法律の将来的な変化についての不確実性を要因として挙げることが多く (25%)、このことは最近のH-1B規則の変更による潜在的なプラスの影響をさらに裏付けている。欧州またはアジア太平洋地域の企業では、それぞれ15%および11%が雇用の決定的要因として政策 / 法律を挙げている。

MBAキャリアサービスおよび雇用者アライアンスのエグゼクティブディレクターであるミーガン・ヘンドリックス (Megan Hendricks) は次のように述べている。「当組織の最近の調査では、経済状況の不確実性のために、米国企業によるMBAおよび専門的修士号プログラムの留学生の採用が減少していることが報告されています。今年のGMAC報告書でも米国企業の外国人採用予定でこの減少が見られますが、最近のH-1Bビザ規則の変更により、米国への留学生を奨励し、ビジネススクールのクラスや人材プールのダイバーシティが強化されることが望まれています。」

EFMDのディレクター兼CEOであるエリック・コーニュエル (Eric Cornuel) は次のように述べている。「MBAと経営大学院卒業生の雇用についての今年度のGMACによる報告書では、ビジネススクールを修了した卒業生を大きな機会が待ち構えていることを示しています。世界中で質の高いビジネススクールが展開されていることで、新興市場や地域経済における卒業生の雇用機会も増加しています。今こそ、MBAやビジネス修士号を取得する好機だと思われます。」

ビジネススクールの応募者の調査では、経営大学院の卒業生が多様なキャリアの機会を追求していることを示している。

GMACはまた、mba.comの「志望者調査 (Prospective Students Survey) 」の10年間のデータに基づいた新しい「キャリア願望レポート (Career Aspirations Report) 」を発表した。この新しいレポートでは、経営大学院入学志望者の大学院終了後のキャリア願望が時間の経過と共にどのように変化したかがわかり、現在のキャリア経路での昇進 (41%) を希望している志望者は、職務変更 (36%) や業種変更 (27%) を希望している志望者を超えている。

志望者の間ではコンサルティングに対する関心が大きく、36%がコンサルティングを関心のある職務および関心のある業界として特定している。その他の注目を受けている業界としては、財務 / 会計 (関心のある候補の34%)、製品 / サービス (27%)、およびテクノロジー (19%) が挙げられる。国際雇用の志望も僅かに (2%) 上昇した。

同レポートには、性別、年齢、国籍地域などを含む、志望者の経営大学院卒業後のキャリアの関心の詳細な人口統計学的内訳が記載されている。このトピックや経営大学院教育の動向に関連するその他のトピックについての最新情報は、マーケットインテリジェンスとリサーチ (Market Intelligence and Research) のページで閲覧可能である。

GMACについて

経営学修士課程入学審査協議会 (Graduate Management Admission Council: GMAC) は、経営大学院の世界的協会である。1953年に設立されたGMACは、ビジネススクールと入学志望者が互いを発見して評価し、繋がりを持つためのソリューションを生み出すことに尽力している。同組織は、スクールや大学院経営教育コミュニティの代表として取り組みを行い、また、才能を確実に発掘できるよう、高等教育志望者にガイダンスを提供している。

GMACは、入学審査の技能や科学を進歩させるために設計された世界一流の研究、専門的な育成機会、アセスメントを同業界に提供している。GMACが所有および管理しているGMAT™ (Graduate Management Admission Test™) は、全世界で7,000を超えるプログラムによって認定されている、もっとも広く使用されている大学院ビジネススクールアセスメントである。GMACによるその他のアセスメントには、インドおよびその他10カ国で経営大学院プログラムの入学審査に使用されている「NMAT by GMAC™ (NMAT™) 」試験、および世界各国のエグゼクティブプログラム専用に設計された「エグゼクティブアセスメント (Executive Assessment: EA) 」がある。

経営大学院教育のリソースと情報のための旗艦ポータルサイトであるwww.mba.comの年間アクセス回数は700万回にのぼり、「スクール・サーチ (School Search) 」マッチングツール、志望者とビジネススクールのマッチングを行う「GMASS™」検索サービスを備えている。

GMACは、香港、中国、グルグラム (インド)、シンガポール、ロンドン (英国)、米国にオフィスを構えるグローバル組織である。同組織の取り組みについて詳しくは、www.gmac.comを閲覧されたい。

報道関係者向け問い合わせ先
GMACメディア広報ディレクター
ジェフリー・バサイ (Geoffrey Basye)
+1 (703) 668-9799、gbasye@gmac.com

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