第19回世界肺癌学会議では最大数の参加者を迎え、研究者、肺癌の生存者、アドボケート、医師が集合して肺癌の研究、治療、アドボカシーについて話し合う


トロント発 , Sept. 26, 2018 (GLOBE NEWSWIRE) -- カナダのトロントで開催されている国際肺癌学会 (International Association for the Study of Lung Cancer: IASLC) の第19回世界肺癌学会議 (World Conference on Lung Cancer: WCLC) では、患者、肺癌サバイバー、アドボケートが世界中の研究者や医師に加わり、肺癌の将来について話し合っている。同会議の初回記者会見では、記録的な登録参加者数 (7,300人以上) を達成したことにスポットを当て、研究を加速させるよう努めている患者・介護者コミュニティをレビューし、肺癌生存者の感情的ニーズに関する調査データを評価し、患者ケアに対する包括的ゲノムプロファイリングの影響について紹介した。

記者会見では最初に、同会議の共同議長であり、トロントにおける今年の会議を成功させるためにたゆまない努力を行ってきたナターシャ・B・リール医学博士 (Natasha B. Leighl, M.D., BSc, MSc)、アンドレア・べジャック医学博士 (Andrea Bezjak, M.D., FRCPC, MSc)、ゲイル・ダーリング医学博士 (Gail Darling M.D., FRCSC) からの歓迎の言葉があった。

癌遺伝子主体の患者・介護者コミュニティが、非小細胞肺癌研究の新しいパラダイムを創出
ゲノムの変化を伴う非小細胞肺癌 (NSCLC) に焦点を当てている患者・介護者コミュニティについての最近のレビューでは、これらのグループが患者と介護者をサポートし、認識度と教育を向上させ、研究を加速させていることが判明した。
ザ・ロスワンダーズ (The ROS1ders) と呼ばれるコミュニティの共同創設者である患者アドボケートのジャネット・フリーマン=デイリー (Janet Freeman-Daily)、コロラド大学 (University of Colorado) 医学腫瘍学科 (Division of Medical Oncology) のロバート・C・ドーベル医師・博士 (Robert C. Doebele, MD, Ph.D.)、バンダービルト大学医学部 (Vanderbilt University School of Medicine) のクリスティーン・M・ロブリー医師・博士 (Christine M. Lovly, MD, Ph.D.) で構成されるチームが、癌遺伝子を主体とする患者グループの影響を特定した。

フリーマン=デイリーは次のように述べている。「患者と介護者によって結成されたこれらの癌遺伝子主体のグループは、肺癌研究パートナーシップの新しい時代を先導しています。私たちは、研究者、臨床医、患者アドボカシーグループ、産業界と協力して、自分たちの疾病についての研究を加速させています。」
プレスリリースの全文は、こちらに掲載されている。

肺癌アライアンスの調査データが、肺癌の長期生存者の感情的なアンメットニーズにスポットを当てる
最近の調査では、肺癌生存者で、身体的な影響とは異なり、感情的な影響が5年後にもより大きな問題になっていることが判明した。有免許の臨床ソーシャルワーカーであり、肺癌アライアンス (Lung Cancer Alliance: LCA) のサポートイニシアチブ担当ディレクターであるモーリーン・リグニー (Maureen Rigney) とそのチームは、820人の回答者を対象とする、治療および喫煙歴に関するオンライン調査を実施した。

リグニーは次のように述べている。「息切れや疲労などの症状は、治療中および治療後に起こりうる身体的な副作用のほんの一部です。感情的には、治療が終わっても肺癌の悪影響と不安は終わらないのです。」

もっとも多かった後期および長期の症状には、息切れ、疲労、短期記憶、不安が含まれた。肺癌と診断された人々の長期生存率は改善し続けており、この患者人口に対してどのように最善の支援ができるかを完全に理解するために、さらなる研究が求められている。
プレスリリースの全文は、こちらに掲載されている。

包括的遺伝子プロファイリングは、パーソナライズされた治療選択肢の特定に役立つ
最近行われた研究の結果では、包括的遺伝子プロファイリング (CGP) が、標的治療の特定および臨床試験組み入れを含めた、患者のケアを方向付けるために有用なツールであることが実証されている。

イリノイ州ネイパービルのエドワード癌センター (Edward Cancer Center) のナースプラクティショナーであるキンバリー・ローハン (Kimberly Rohan) とそのチームは、癌の診断を受けた46人の患者から採取したCGPの結果について遡及的分析を行い、この患者人口において263件の変化を特定した。

ローハンは次のように述べている。「遺伝子プロファイリングで得られた情報が、どのように患者のケアに影響を与え、変化させるかを分析して、目標を達成できたことを大変うれしく思っています。6%から13%の患者さんが臨床試験に紹介されたという私たちの結果は、全国的な試験組み入れを超えており、癌治療を受けている患者さんの大きなチャンスにスポットを当てています。」
プレスリリースの全文は、こちらに掲載されている。
毎日行われる記者会見のライブストリーミングはこちらから視聴できる。
WCLCについて
世界肺癌学会議 (World Conference on Lung Cancer: WCLC) は肺癌およびその他の胸部悪性腫瘍のみに特化する世界最大の学術会議であり、100ヶ国以上から7,000人以上の研究者、医師、専門家が集まる。同会議では多様な分野を網羅し、研究や臨床試験の結果の発表が行われる。詳しくは、http://wclc2018.iaslc.org/を閲覧されたい。同会議についてのソーシャルメディアをフォローされたい。#WCLC2018
IASLCについて
国際肺癌学会 (International Association for the Study of Lung Cancer: IASLC) は、肺癌およびその他の胸部悪性腫瘍の研究に完全に特化する唯一のグローバル組織である。1974年に創立された同学会の会員層には、様々な領域を専門にする100カ国以上の7,500人を超える肺癌専門家が含まれ、グローバルネットワークで協力して世界各地において肺癌と胸部癌に取り組んでいる。また、同学会ではすべての胸部悪性腫瘍の予防、検出、診断、治療に関連するトピックを扱う主要教育情報誌「Journal of Thoracic Oncology」も発行している。詳しくは、www.iaslc.orgを閲覧されたい。また、TwitterFacebookLinkedInInstagramでも、IASLCをフォロー可能である。

問い合わせ先 
リサ・リベロ (Lisa Rivero)ベッキー・バン (Becky Bunn, MSc)
バイスプレジデント広報マネージャ
lrivero@jpa.com| +1 617-657-1305Becky.Bunn@IASLC.org | +1 720-254-9509