日本から着想を得たカナダの建造物が伝説的な建築家に因んで改名


ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー発, Sept. 28, 2021 (GLOBE NEWSWIRE) -- カナダで最も有名で受賞歴のあるオフィスタワーの1つであるバンクーバーの歴史的建造物、マクミラン・ブローデル (MacMillan Bloedel) ビルディングが、アーサー・エリクソン・プレイス (Arthur Erickson Place) にブランド名を正式に変更した。このことは建築家にとって稀有な名誉である。世界的に著名な建築家アーサー・エリクソン (Arthur Erickson) は、1960年代に大手林業会社マクミラン・ブローデルの印象的なモダニストタワーを建設した。鉄筋コンクリート打ち放しの建造物は、広々としたパブリックプラザ上にそびえており、プールにその姿全体を映している。

エリクソンは日本に旅行した際に、その文化、建築様式、景観により考え方に影響を受けた。カナダ国家歴史登録財 (Canada’s Historic Places Registry) は、マクミラン・ブローデル・ビルディングのエリクソンの設計について次のように述べている。「このビルディングは、素材を自然に表現する面に対する日本人のこだわりに影響を受けており、モダニストと極東の美意識が独自に融合された最高の例です。」

エリクソンの甥であるクリストファー・エリクソン (Christopher Erickson) は次のように述べている。「建築家がこのような栄誉を受けることはめったにないことです。このビルディングにはアーサーが建築で達成しようとしたことがすべて込められています。自分の名前が冠されることをアーサーはとても誇りに思うはずです。建物の古典的な美しさと明晰な構造は、その力強い躍動感でわが国の強さと森林の壮大さを表現しており、土台から無限の空間へとしなやかに伸びています。」

この27階建てのビルディングは、バンクーバー中心部の1075 West Georgiaにある。同ビルディングは、1968年の竣工時にはバンクーバーで最も高く、現場打ちコンクリート、テーパーをかけた壁の人目を引く美しさ、深く埋め込まれた窓の建設技術により、数々の賞を受賞した国の歴史的ランドマークであり、エリクソンと当時カナダ最大の森林会社であったマクミラン・ブローデルの連携も注目された。

ジェフリー・エリクソン (Geoffrey Erickson) は、コンクリートの大御所として知られる叔父について次のように述べている。「アーサーはこのビルディングをとても誇りに思っていましたし、お気に入りの1つでした。このビルディングはとても大胆で、工学、オフィス計画、コンクリートの用途に新たな境地を開拓しました。」

エリクソンとその大胆な設計は、1960年代にTime誌で特集された。また、このビルディングは栄誉ある「1970 Massey Medal for Architecture」をはじめ、数々の賞を受賞した。

竣工より53年目を迎えたこの著名なコンクリートビルディングは、22年前に会社自体が存在しなくなった後もマクミラン・ブローデルと呼ばれてきた。2年前、キングセット・キャピタル (KingSett Capital)クレストポイント・リアル・エステート・インベストメンツ (Crestpoint Real Estate Investments)リライアンス・プロパティーズ (Reliance Properties) は、周辺をバンクーバーのオフィス一等地として復興する計画で、このビルディングを共同で購入した。

リライアンス・プロパティーズ社長兼CEOのジョン・ストーヴェル (Jon Stovell) は次のように述べている。「今こそ、アーサー・エリクソンの優れた成果を顕彰して命名することにより、この力強い、巨大なビルディングにバンクーバー高層ビル群で相応しい地位を与える時です。歴史的に差別化された地位、バンクーバー中心部の立地、力強いビジュアル・アイデンティティをすべて備えるアーサー・エリクソン・プレイスは、今後も名声を維持していくでしょう。」

世界的建築家

エリクソンはバンクーバー出身で、世界的に著名なモダニスト建築家で、都市計画家の大家となった。彼が設計した建造物は中東全域にあり、数々の賞を受賞した1970年大阪万博のカナダ政府パビリオンなど、日本とも特別な関係を築いている。

エリクソンは、世界各地で700もの建造物を設計してきたが、オフィスビルの設計は9件にすぎない。そのうち2つがバンクーバー中心地にあるエバーグリーンビル (Evergreen Building) とアーサー・エリクソン・プレイスで、いずれもカナダ歴史登録財に登録されている。

クリストファー・エリクソンは次のように述べている。「アーサー・エリクソン・プレイスはバンクーバー中心部の象徴的な存在で、時代を超えた安らぎと技巧を表しています。アーサーはいつも、意識は心の働きと言っていました。これは、アーサー・エリクソン・プレイスの荘厳な芸術性で証明されています。」

エリクソンは、2009年に84歳で亡くなった。

**報道関係者向けの問い合わせ先: レニュー・バクシ (Renu Bakshi) 604 787 1873またはrenu@renubakshi.com

所有者のプロファイル

キングセット・キャピタル (KingSett Capital) は、カナダの大手プライベート・エクイティ不動産投資会社である。  2002年に設立され、成長、収益、都市、住宅ローン、手頃な価格の住宅戦略に125億ドル (約1兆3,875億円) のエクイティを調達しており、現在までに500億ドル (約5兆5,500億円) 以上のトランザクションを実行した。現在キングセットは、190億ドル (約2兆2,090億円) のポートフォリオを運用し、資産162億ドル (約1兆7,982億円) を保有する。同社は今後も、幅広い不動産、開発、ジョイントベンチャー、抵当貸付への投資機会を模索していく。www.kingsettcapital.com

クレストポイント・リアル・エステート・インベストメンツ (Crestpoint Real Estate Investments Ltd.) は、商業不動産投資運用会社で、総資産約63億ドル (約6,993億円) を運用しており、投資家に商業不動産資産への直接アクセスの提供を専門としている。クレストポイントは、コナー、クラーク&ラン・フィナンシャル・グループ (Connor, Clark & Lunn Financial Group) 傘下のマルチブティック資産運用会社で、機関投資家および富裕層顧客に投資運用商品サービスを提供している。コナー、クラーク&ラン・フィナンシャル・グループとその関連会社はカナダ全土、シカゴ、ニューヨーク、ロンドンにオフィスを置き、1,000億ドル (約11兆1,000億円) を超える資産を共同で運用している。www.crestpoint.ca

リライアンス・プロパティーズ (Reliance Properties) は、1955年に設立された家族経営企業で、ブリティッシュ・コロンビア州最古の不動産所有者、開発者、住宅、オフィス、住居職場兼用、商業施設などの不動産管理者である。同社は、カナダ西部最大の歴史的建造物プライベート・ポートフォリオを有しており、設計、革新、歴史的建造物の再開発で複数の地域的および全国的な賞を受賞している。また同社の広範な事業には、受賞歴のある歴史的建造物の修復、商業空間の最新の建造物などがある。www.relianceproperties.ca

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