セイバーウィング・エアクラフト、セントポール島アレウト族コミュニティと歴史的契約を締結

この契約には、最大10機の航空機の発注、飛行試験空域の構築、および航空貨物会社の合弁会社を含む、最大4,300万ドル (約48億円) の契約が含まれる


アラスカ州アンカレッジ発, Feb. 28, 2019 (GLOBE NEWSWIRE) -- セイバーウィング・エアクラフト・カンパニー (Sabrewing Aircraft Company, Inc) およびセントポール島アレウト族コミュニティ (ACSPI) は本日、有料荷重800ポンド (約360kg) の「リーガル (Rhaegal) 」航空機と有料荷重4,400ポンド (約2,000kg) の「ワイバーン (Wyvern) 」航空機の両機の組み合わせを最大10機提供する歴史的契約を締結した。セントポール島アレウト族コミュニティは、プリビロフ諸島のセントポール島とセントジョージ島のウナンガン (アレウト) 族と呼ばれるアラスカ先住民族である。いずれの航空機も、昨年秋に連邦議会でFAA再認証法案が裁可された後にACSPIが作成した新しい試験空域でテストされる。

ACSPIは、セントポール島を中心としたベーリング海で最大の飛行試験空域 (有人および無人の両方) を作成している。セントポール島のアレウト民族審議会の会長であるアモス・フィレモノフ (Amos Philemonoff) は次のように述べている。「現在私たちは、FAAの規則に基づきこの島で小型ドローン機をテストしています。2018年10月に裁可されたFAA再認証法H.R. 302に基づき、当コミュニティでは独自の試験空域を設定し、国防総省や産業界のフライトテストのニーズにも応えることができるようになりました。」

この契約に基づき、ACSPIコミュニティがセントポール・エクスペリメンタル・テスト・レンジ (St. Paul eXperimental Test Range: SPxTR) 複合施設、「スペクトル・コンプレックス (Spectre Complex) 」を立ち上げて運営するために必要な装置とトレーニングをセイバーウィングが提供する。セントポール島は、ウナラスカ島ダッチハーバーの北230マイル (約370km)、アンカレッジの西770マイル (約1240km) に位置している。ベーリング海の中心部にあるセントポール島とスペクトル・コンプレックスは、北米で最大規模の飛行試験空域になる。

また、この同意の一環として、セイバーウィングはスペクトル・コンプレックスを使用して航空機の設計に関する研究開発を行い、さらに航空機のFAA認証も行う予定である。セイバーウィング・エアクラフト・カンパニーのCEO、エド・デ・レイエス (Ed De Reyes) は、「私は航空機のテストと認証に31年間にわたり携わってきましたが、大型UAVの試験空域で最高のものです」と述べている。セイバーウィングは、スペクトル・コンプレックスでテストを行うだけでなく、ACSPIがセイバーウィング以外の顧客のためにもテスト施設を運営できるようにするためのテスト機器、テレメトリー、およびその他の機器も提供する。セイバーウィングはまた、航空機のテストに使用する移動式の遠隔操作およびテレメトリーステーションも提供する。

ノースロップ・グラマン (Northrop Grumman) の元フライトテストマネジャーおよびパンパシフィックUAVテストレンジ・コンプレックス (Pan Pacific UAV Test Range Complex) の元ディレクターを務め、現在セイバーウィングの研究開発・テスト・評価担当ディレクターを務めているジョン・「ネバダ」・ネバドムスキー (John “Nevada” Nevadomsky) は、次のように述べている。「スペクトル・コンプレックスには、ベーリング海上であらゆる航空機をテストする能力を備え、私が知っているどの試験空域よりもスペースが大きく、能力も優れています。」

航空機および試験空域に加えて、セイバーウィングとACSPIは、UAVのパイロットトレーニング、保守およびディスパッチャートレーニング、ならびに航空機の交換およびスペアパーツを提供するための合弁会社を設立している。この合弁事業は、軍と政府の契約のための手段を提供する。この契約下で、セイバーウィングは自社の貨物航空機を製造し、商業顧客に販売またはリースし、合弁事業はその航空機の遠隔オペレーターや整備士、ディスパッチャーの訓練を行う。デ・レイエスCEOは次のように述べている。「アラスカ大学アンカレッジ校で訓練されたパイロットを活用して、新しいパイロットを事業用操縦士 / 計器飛行レベルの能力までトレーニングし、その後当社が当社の航空機を操縦する訓練を行うことについて話し合っています。このことにより、新人パイロットが定期運送用操縦士の資格に向けて飛行時間を積むために役立ち、同時に現在のパイロット不足の軽減にも役立ちます。FAAとの話し合いでは、パイロット不足を解消するための方法について、極めて積極的な姿勢を示してもらえました。」また、計器進入や航空交通管制 (ATC) からの指示に従うことを含め、遠隔操縦を行うパイロットが、「機内のパイロット」と同一の現行のすべての手順に従うと述べた。公表されている手順に従い、ATCの指示に従って航空機を操縦することは、パイロットが実行しなければならない最も重要なタスクの1つである。

セイバーウィングとACSPIは、国防総省と米国連邦の契約にも共同で入札することに同意した。デ・レイエスは次のように話している。「この契約は、アラスカ州アンカレッジで民間および国防総省の両方の顧客向けに航空機を製造およびテストするという当社の計画とうまく合っています。ACSPIは既に小型ドローンのテスト、飛行、オペレーターのトレーニングを実施しており、コミュニティの近代化に真っ向から取り組んでいます。当社は、天候や昼夜にかかわらず、このコミュニティで必要とされている資材を運べる航空機を提します。そのため、これは2組織の完璧な組み合わせで、革新的な組織の融合体になります。」

セントポール島は、アラスカの西岸から西へ空路で約250マイル (約400km) 離れたところにあり、ベーリング海のほぼ中央に位置している。住民約500人の島のコミュニティは、着実に教育と技術の両方で住民を進歩させ、アンカレッジとセントポールの両方でドローンパイロットライセンス、ソフトウェア開発、自然環境保護などの教育も行っている。セントポールはまた、独自の言語を学校で教え、常にその文化の一部として守っていくために、先住民としての伝統を生かし続けている。

「セントポール島を初めて見たとき、その荘厳な静けさ、何十万平方キロメールにもわたる試験空域で航空機をテストできること、そして親切で家族のように暖かい人々の対応に愛着を感じました。できる限り早くテストを開始できることを楽しみにしています。」とデ・レイエスが述べている。

セイバーウィング・エアクラフトについて詳しくは、inquiries@sabrewingaircraft.comまで問い合わせるか、同社ウェブサイト (https://www.sabrewingaircraft.com/) 閲覧されたい。

セイバーウィング・エアクラフト・カンパニーについて

セイバーウィング・エアクラフト・カンパニー (Sabrewing Aircraft Company) は、大積載量貨物の無人航空機のメーカーである。同社は、最大飛行距離が1,500海里にわたり、どのような天候でも厳しい場所で垂直離着陸できる、積載量2メートルトンの新世代の商業用貨物輸送無人航空機を生み出している。同社の技術と製品は、顧客の事業の成長に役立ち、世界中で航空貨物が運搬される方法を変貌させている。米国カリフォルニア州カマリロに本社を置き、東京にオフィスを構えるセイバーウィングは、シリコンバレーにある「ドラゴンワークス (Dragonworks) 」研究施設で最先端の技術を設計および開発し、無人貨物航空機の将来を切り開いている。

セントポール島アレウト族コミュニティについて

「セントポール島アレウト族コミュニティ (Aleut Community of St. Paul Island: ACSPI) は、アラスカ州プリビロフ諸島のセントポール島に住んでいるウナンガン族 (アレウト族とも呼ばれる) のコミュニティを表すために使用される連邦政府指定の名称である。さらに、「セントポール島アレウト族コミュニティ」という名称は、連邦政府がセントポール島のアレウト族コミュニティの人々を、アメリカ合衆国の建国以前に生まれ、生活を営み、自治を行った民族であり、歴史的に由緒ある共通の結びつきを持つ「部族」として正式に認めていることを意味する。セントポール島アレウト族コミュニティの一員である場合は、米国の法律に基づく連邦公認部族に提供されるサービスを利用できる。

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