台湾・台北発, June 26, 2026 (GLOBE NEWSWIRE) -- トレンドフォース (TrendForce) が発表した最新の「2026年第2四半期 世界の固体電池業界動向四半期レポート」によると、日本政府が近年、次世代電池技術への支援を大幅に拡大していることが明らかになった。
2023年以降、日本の経済産業省 (METI) は、「電池安定供給確保計画」を実施しており、全固体電池 (ASSB) やバイポーラ型低コストリン酸鉄リチウム (LFP) 電池などの技術の開発と初期段階での商業化を優先している。2026年第1四半期時点で、同プログラムはASSBサプライチェーンに関連する5つの主要プロジェクトを承認しており、補助金の総額は6億6,000万米ドル (約1,057億円) に達している。
トレンドフォースは、ASSBが従来の液系リチウムイオン電池に比べて、性能面で大幅に優れており、現在、実験室での研究段階から、技術的検証および商業化に向けた準備段階へと移行しつつあると指摘している。日本以外にも、韓国、中国、米国などの国々が固体電池 (SSB) を戦略的技術の優先分野として指定している。
日本は2030年を目処にASSBの商業化を目指している。トヨタ、ホンダ、日産をはじめとする主要自動車メーカーは、すでにASSBのパイロット生産ラインを構築している。商業化のロードマップがますます明確になる中、業界の2026年の主な目標は、電池の歩留まりと品質を向上させながら、コスト削減に向けて重要材料、特に硫化物固体電解質と硫化リチウム (Li₂S) の生産能力を拡大することである。
トレンドフォースの推計によると、経済産業省が承認したASSB関連の補助金の約18%が、固体電解質および硫化リチウムの製造技術の開発・最適化に割り当てられている。
トレンドフォースは、日本は現在もなお、ASSB技術の世界的な主要供給源に位置付けられると指摘している。世界全体のSSBの特許出願件数のうち、日本企業が占める割合は約37%であり、日本は将来の市場シェアを確保し、産業競争力を維持するため、サプライチェーンの開発を加速させ続けている。
しかし、ASSBを競争上の優位性として活用するという日本の戦略には、複数の課題が立ちはだかっている。とりわけ顕著なのは、中国メーカーが主導する低コストLFP電池の急速な進展と、次世代電池技術をめぐる世界的な競争の激化である。
CATLやBYDといった大手メーカーの支援を受け、EVにおけるLFP電池のシェアは上昇し続けている。これらの企業は、「セルトゥパック (CTP)」アーキテクチャや超急速充電技術などのイノベーションを通じて、性能を向上させつつ、バッテリーコストの削減に成功している。その結果、LFP電池は、自動車市場におけるASSBの普及にとって主要なコスト面の障壁となっている。
中国、韓国、欧州、米国は、SSBの開発に多額の投資を行っている。韓国のサムスンSDI (Samsung SDI) は、日本の競合他社と同等のスケジュールで、商業化に向けて前進している。
さらに、中国企業は二重戦略を採用している。それは、半固体電池で早期の市場シェアを確保すると同時に、ASSB技術への投資を拡大するという戦略である。中国は、ASSBの量産における残された課題に取り組むため、材料、設備、電池セル、自動車の各分野にわたる連携を強化している。

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