台湾・台北発, July 16, 2026 (GLOBE NEWSWIRE) -- トレンドフォース (TrendForce) が実施したロボティクス産業に関する最新の調査によると、コンパニオンロボットは、日本が先駆けて展開した高齢者介護や治療用途という当初の役割をはるかに超えて進化していることが明らかになった。
近年、この市場は人間のようなインタラクションや情緒的コンパニオンへと拡大している。中国のロボティクス企業UBテック・ロボティクス (UBTech Robotics) は最近、超バイオミメティック型ヒューマノイドロボット「U1」モデルを発表し、人間のようなコンパニオンロボットの新時代の幕開けを告げた。
世界的に人口構造が高齢化・少子化し、単身世帯の増加へとシフトし続ける中、急速に台頭しつつある「コンパニオン経済」がヒューマノイド型コンパニオンロボットへの需要を後押ししている。トレンドフォースの推計によると、この市場は2030年までに11億米ドル (約1784億円) 規模に達する見込みである。
トレンドフォースは、日本がコンパニオンロボットを最も早期に開発した市場のひとつであったと指摘している。例えば、グルーヴX (GROOVE X) は、生産性重視の機能を意図的に搭載せず、感情的なやりとりとセラピー的なコンパニオン機能に完全に焦点を当てたロボット「LOVOT (らぼっと)」を発表した。一方、日本の産業技術総合研究所 (National Institute of Advanced Industrial Science and Technology、AIST) とそのパートナーは、アザラシ形のセラピーロボット「パロ (PARO)」を開発し、このようなロボットは、認知症ケアや心理的サポートのために介護施設で広く採用されている。
これらの製品は、コンパニオンロボットの商業的実現可能性を実証している。また、これらのコンパニオンロボットは、ユーザーの受容性を高めるために、極めてリアリスティックな人間の姿よりも、可愛らしく漫画のような外観を優先する、日本独特のデザインアプローチを示している。
日本のデザインは親近感を重視する一方、中国の開発企業は人間のようなやりとりを追求している
日本が快適感と親しみやすさを重視するのに対し、中国のコンパニオンロボットは、より人間のようなユーザー体験を生み出すために、バイオミメティックを重視した外観、感情表現、自然なやりとりにますます重点を置いている。ほとんどのメーカーは、部分的にヒューマノイド型のフォルムファクタを導入しつつも、依然としてコンパニオンとしての役割を優先し続けている。
例えば、松延動力 (Noetix Robotics) は、家庭でのコンパニオンとして、声と表情を同期させたデスクトップ型コンパニオンロボット「シャオ・ユエ (Xiao Yue)」を提供している。一方、春水堂健康 (Chunshuitang Health) は、極めてリアリスティックな人間の外見、触覚フィードバック、および模擬体温に重点を置き、より没入感のあるコンパニオン体験を生み出している。
UBテックの「U1」は、このコンセプトをさらに一歩進めている。このモデルは、極めてリアリスティックなシリコン製スキン、88個の高自由度、そして複数の感情状態を認識できる感情重視のLLMを備えている。このロボットは、家族間でのやり取りや心理的サポートなど、消費者向け用途をターゲットとしている。UBテックは、コンパニオンロボット市場に先に参入し、後にヒューマノイド機能を追加した多くの競合他社とは異なり、長期にわたりヒューマノイドロボット技術を専門としており、現在は感情的なやり取りができる製品を拡張している。
この戦略は、中国のサプライチェーン、AIモデル、製造能力の急速な進歩によって可能となったものであり、これにより高度なヒューマノイドハードウェアと感情的なコンパニオン機能を組み合わせ、新たなビジネスチャンスを創出している。
トレンドフォースは、U1のローンチが、ヒューマノイドロボットのサプライチェーンが産業用途を超えて、民生用電子機器市場へと拡大していることを実証していると考えている。サーボモーター、減速機、関節モジュールといった従来の主要部品に加え、高忠実度の合成素材、マルチモーダルセンサー、微表情アクチュエータ、感情AIモデル、オンデバイスAI推論の重要性が大幅に高まり、ロボティクスのサプライチェーン全体に新たなオポチュニティが生まれると予想されている。
市場には大きな可能性があるが、ヒューマノイド型コンパニオンロボットには依然としていくつかの課題がある。主な課題としては、バッテリー寿命、感情的なやり取りの自然さ、長期にわたる性格や記憶の一貫性、機能の安全性とプライバシー保護、そして製品の機能と価格設定の適切なバランスの実現が挙げられる。
コンパニオンロボットは産業用ロボットよりもはるかに頻繁にユーザーとやり取りするため、メーカーはハードウェア、AIモデル、エコシステム、コンテンツサービスの統合により重点を置くと予想される。UBテックのU1に対して数万件の注文が寄せられたとの報告は、初期段階における市場の関心が有望であることを示しているが、早期導入者層を超えて需要が持続するかどうかは、未知数である。
トレンドフォースのロボット関連レポートや市場データの詳細については、レポートページ (Report Page) を閲覧するか、営業部までメール (SR_MI@trendforce.com) にて問い合わせされると、2026年の市場見通しに関する無料サンプルを入手できる。
テクノロジー業界の最新ニュースやトレンドの詳細は、ニュースを閲覧されたい。
報道関係者向け問い合わせ先
ペン・チェン (Peng Chen)
pengchen@trendforce.com
ピンチャン・チョウ (Pinchun Chou)
pinchunchou@trendforce.com
トレンドフォースについて
トレンドフォースは、テクノロジー業界の分析およびコンサルティングサービスにおけるグローバルリーダーである。ファウンドリ、DRAM、HBM、NANDフラッシュ、AIサーバー、ロボティクス、ニアアイディスプレイ、ディスプレイパネル、LED、MLCC、グリーンエネルギーなど幅広い分野における深い専門知識を活かし、AI、自動車技術、5G/6G通信、LEO衛星、IoTといった主要な市場ドライバーに関する詳細な調査も提供している。
業界トップクラスの専門家チームを擁するトレンドフォースは、25年以上にわたり、世界的な市場調査の最前線に立っている。同社のクライアントの60%以上が、世界トップ500企業に名を連ねている。トレンドフォースは、台北、深セン、シリコンバレー、ニューヨーク、東京など、世界中に拠点を有する。同社は、タイムリーかつ戦略的な業界分析を通じて、企業がよりスマートで迅速な意思決定を行えるよう支援する重要な情報を提供している。

本発表に関する写真はこちらから入手可能: https://www.globenewswire.com/NewsRoom/AttachmentNg/940cbf1e-ffce-4371-8b0c-b46bdf149f8e